花と器のフォトエッセイ
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十一話 「季節の歩み」
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十一話 「季節の歩み」
12月のアレンジメント
お花屋さんではひと足早く、春の色が賑わいを見せ始めました。
手に取ったのはチューリップにアネモネ。
一年ぶりの春の花たちを前に、寒い中を歩いてきたのも忘れ気持ちがうきうきと高ぶります。
深みあるグリーンが美しいヒバを組みあわせ、春色のなかにもちょっぴりクリスマスの空気を。
濃淡で選んだスカビオサや庭からカットしたアスパラも加えたら、シックな雰囲気ながらも、12月の心浮き立つ空気を映し出すような、楽しいアレンジになりました。
花器にしたのは瀬戸鉄釉のアンティーク。
もともとはお茶道具の"水指(みずさし)"として使われていたものですが、和花も、洋花もどちらも受け止めてくれそうな雰囲気に一目ぼれでした。
釉薬がかけられた色の濃い部分は光の加減によって濃紺にも見えて、そこがまた魅力的。
花器としてはもちろんですが、時にワインクーラーとしても我が家のテーブルで活躍しています。
お花の器はそのためのものとして選ぶのもよいですが、案外違う用途として作られたものからアレンジメントのイメージが生まれたり、逆に花器としての用途から想像の幅が広がったりすることもあります。
植物との合わせ方でまたその印象が変わるのも面白く、少し目線を広げて器探しをしてみるのも楽しいかもしれません。
もともとはお茶道具の"水指(みずさし)"として使われていたものですが、和花も、洋花もどちらも受け止めてくれそうな雰囲気に一目ぼれでした。
釉薬がかけられた色の濃い部分は光の加減によって濃紺にも見えて、そこがまた魅力的。
花器としてはもちろんですが、時にワインクーラーとしても我が家のテーブルで活躍しています。
お花の器はそのためのものとして選ぶのもよいですが、案外違う用途として作られたものからアレンジメントのイメージが生まれたり、逆に花器としての用途から想像の幅が広がったりすることもあります。
植物との合わせ方でまたその印象が変わるのも面白く、少し目線を広げて器探しをしてみるのも楽しいかもしれません。
柚子の香り
いつも行く産直のお店にも冬の野菜たちと一緒に柚子が並んでいます。
農家さんのお庭で採れる柚子は、スーパーなどで見かけるものとは少し違って、ごつごつしていたり、大きさも不揃いだったりもしますがそんなところもご愛敬。
冬の間、我が家では幾度もこの柚子が登場します。
ウィークエンドシトロン*といえば、名前の通りレモンの爽やかな香りがお決まりですが、今の時期ならではの柚子を使って、このケーキを焼いてみました。
ギュギュっと果汁を絞るたび、キッチンはもちろん、リビングにもあたたかみのある柚子の香りが漂います。
ようやく冬らしい寒さになった週末、柚子の香りに包まれながらティータイムを楽しみました。
12月22日は冬至。
再び太陽が新しい季節へ向け、次第にエネルギーを取り戻して行くときです。
夕暮れも少しづつ伸びてゆくでしょう。
とはいえ、寒さの本番はこれから。
ゆっくりと柚子湯に浸かって、冬を元気に過ごすためにも身体を温めて休みたいと思います。
*編集部注:ウィークエンドシトロンとはフランスの伝統的な焼き菓子で、レモンなどの柑橘類(シトロン)を加えて作るバターケーキを指します。別名ケーク・オ・シトロンとも言われます。
ギュギュっと果汁を絞るたび、キッチンはもちろん、リビングにもあたたかみのある柚子の香りが漂います。
ようやく冬らしい寒さになった週末、柚子の香りに包まれながらティータイムを楽しみました。
12月22日は冬至。
再び太陽が新しい季節へ向け、次第にエネルギーを取り戻して行くときです。
夕暮れも少しづつ伸びてゆくでしょう。
とはいえ、寒さの本番はこれから。
ゆっくりと柚子湯に浸かって、冬を元気に過ごすためにも身体を温めて休みたいと思います。
*編集部注:ウィークエンドシトロンとはフランスの伝統的な焼き菓子で、レモンなどの柑橘類(シトロン)を加えて作るバターケーキを指します。別名ケーク・オ・シトロンとも言われます。
クリスマスウィーク
いよいよクリスマスが近づいてきました。
家族や友人へのクリスマスカードや添えるプチギフトに、ストックしてある小さなドライフラワーをアクセントに添えたり、気に入りのリボンを掛けたり……
今年も楽しみながら準備をしています。
イブの夜にはいつものごとく、エントランスのリースを外して、家族の集うテーブルでキャンドルホルダーとして楽しむつもりです。
すっかりドライになったリースですが、燻したようなスモーキーグリーンにキャンドルの灯りというのもまた良いものです。
すっかりドライになったリースですが、燻したようなスモーキーグリーンにキャンドルの灯りというのもまた良いものです。
巡る季節
春夏秋冬と、一年を通して今年もたくさんの植物に出会いました。
私たち人間の暮らしはどんどん加速し、便利な時代になっていますが、あるがままの自然の中で、植物たちが見せてくれる景色のスピードはいつも変わらずです。
春の芽吹き、満開の桜、爽やかな新緑、夏の紫陽花、実りの秋、舞い落ちる色づきの葉……
野鳥や風の気まぐれで新たな命は再び運ばれ、暖かな季節に向け、寒い冬の間土のなかでじっとその命を育みます。
植物の営みはそのまま季節の営み。
私たち人間が花や緑を見て癒され、和むのはそんな自然の中を流れる時間に身を委ねたり、季節の歩みにふと歩幅を合わせる瞬間にあるような気がします。
寒空の下、庭のクリスマスローズが開き始めました。
うつむき加減で健気に花開く姿に、ぽっと心があたたかくなります。
もうすぐ新しい年がやってきます。
この一年に感謝をしつつ、暮らし周りを整え、花をあしらい、ささやかながら我が家も新年の準備をはじめたいと思います。
flowers&leaves+lives
フラワーコーディネーター資格取得後、ホテルでのブライダルフラワー、自宅やギャラリーなどでのワークショップ主催を経て現在は暮らしの中で楽しむ花を提案しています。