花と器のフォトエッセイ
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十話 「秋の終わりと冬の始まり」
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十話 「秋の終わりと冬の始まり」
ツルウメモドキ
弾けた莢(さや)から顔を出す朱色の実り、ツルウメモドキのかわいらしいこと!
水からあげて時間も経ち、すっかりドライになりつつあります。
枝にも実にも量感があるので、ボリュームのある個性的な器とも相性が良く、朱色のツルウメモドキと漆黒のバンブーの色合わせでモダンな雰囲気になりました。
枝の動きの面白さもこの植物の魅力で、それは生花の時はもちろんですが、みずみずしさと引きかえに生まれる、ドライの軽やかな風情にも自然な曲線の美しさを感じます。
季節の移ろい
秋から冬へ、季節が重なる今、みずみずしい花を咲かせることや、青々とした葉を茂らせることとは違うかたちで、植物は私たちの目を楽しませてくれます。
鮮やかな実りや色とりどりの葉、またそんなすべてを落とした枝そのものの姿からも、
味わい深い魅力を気づかせてくれるのです。
夏の酷暑の後、庭の植物のことを心配しましたが、我が家の樹木、今年も美しい紅葉を見せてくれています。
リビングから見えるのはデッキに植えたジューンベリー。
四季を通してその魅力や楽しみはさまざまです。
春に咲き誇る白い花、風に揺れる豊かな新緑、初夏のたわわな赤い実り…そして今年も再び色づきの季節を迎えました。
いつもの公園や散歩道も、赤や黄色のグラデーションが鮮やかな世界を広げています。
踏みしめる足元から、揺れる木々から、移ろう陽の光から、深まる秋とともに冬の始まりを感じさせる風景はそこかしこに。
夕暮れ、沈むオレンジ色の空を背景に広がる樹々の姿は、まるで影絵のような美しさでした。
踏みしめる足元から、揺れる木々から、移ろう陽の光から、深まる秋とともに冬の始まりを感じさせる風景はそこかしこに。
夕暮れ、沈むオレンジ色の空を背景に広がる樹々の姿は、まるで影絵のような美しさでした。
洋梨コンポートとミルクティーカラー
今年も毎年恒例、洋梨のコンポートを作りました。
皮を剥いた洋梨をそのままごろんと鍋に入れ、シナモン、グローブ、スターアニスなどスパイスを効かせて煮てゆくのが我が家風。
バニラアイスを添えて、砕いたピスタチオを散らしたり、時にはパイやケーキなど焼き菓子に混ぜ込んでみたり……そのままお茶請けにしても美味しくて、この時期ならではの楽しいデザートです。
柔らかな日差しが嬉しい週末、そんなデザートの傍らに選んだのは、ミルクティーカラーのバラ「エバンタイユ・ドール」。
種が実った仙人草とアカシアの葉も添えてガラスに生けました。
この器もどこかミルクティーカラーのニュアンスを感じる、優しい雰囲気です。
種が実った仙人草とアカシアの葉も添えてガラスに生けました。
この器もどこかミルクティーカラーのニュアンスを感じる、優しい雰囲気です。
クリスマス支度
12月も近づくと、そろそろクリスマスの足音も聞こえてきます。
ここ最近はフレッシュな針葉樹と、その年にブーケやアレンジメントで楽しんだ植物のドライフラワーを使って、大きなクリスマスリースを作っています。
昨年は直径50センチ越えのリース!(写真は昨年のものです)モミ、ネズ、スギ、ヒバ……針葉樹だけでもかなりのボリュームに。
春先のクリスマスローズ、母の日に子どもたちが贈ってくれたかすみ草、庭で咲いた山紫陽花にアナベル、暑い夏の姫ひまわり、初秋のケイトウに実もの数種……
季節を越えていろいろな花たちが丸く繋がるリースです。
リースに入れた植物から、その一年の出来事を思い出して、見る度に嬉しくなります。
今年はどんなリースにしようかな?と、あれこれイメージを膨らめる時間も楽しいものです。
一年で最も煌びやかな、大人もわくわくする季節が始まります。
クリスマスツリーの準備もそろそろ。
まずはオーナメントをひとつ、リンビングにさげました。
空気が澄んだ冬の始まりは、忙しなく駆け抜けてしまうこともありますが、こんな時こそ、ひと時立ち止まり、青く抜ける空を見上げ、また一歩を踏み出す……
一年の締めくくりの一か月、そんな風に過ごせたらと思います。
クリスマスツリーの準備もそろそろ。
まずはオーナメントをひとつ、リンビングにさげました。
空気が澄んだ冬の始まりは、忙しなく駆け抜けてしまうこともありますが、こんな時こそ、ひと時立ち止まり、青く抜ける空を見上げ、また一歩を踏み出す……
一年の締めくくりの一か月、そんな風に過ごせたらと思います。
flowers&leaves+lives
フラワーコーディネーター資格取得後、ホテルでのブライダルフラワー、自宅やギャラリーなどでのワークショップ主催を経て現在は暮らしの中で楽しむ花を提案しています。