花と器のフォトエッセイ
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十七話 「六月の花」
暮らしの中で花を楽しむ達人、flowers&leaves+livesさんの季節の花とあわせて楽しむ器、
そして暮らしのお話。
第十七話 「六月の花」
季節の花束
近くに住む友人からお茶に来ませんか?という嬉しいお誘い。
この季節ばかりは庭に咲く花を少し束ねブーケにして、手土産にお持ちすることも多いです。
買い求めた芍薬に庭のアナベル、紫陽花、ジューンベリー、青もみじに、野葡萄の葉……
あれもこれもと庭の花を加えていたら、色とりどりになってしまいましたが、最後にもうひとつ、飾る間に咲いたら嬉しいかな……と金糸梅(キンシバイ)の蕾も少し加えました。
賑やかな花々をダークなワックスペーパーで包み、同系色のラフィアをきゅっと結んで贈りました。
ジューンベリー
春にたくさんの花を咲かせたジューンベリーに今年も期待通り、赤い実りが樹いっぱいに実りました。
ヒヨドリのつがいなのでしょうか、毎年仲良く二羽で実をつつきにやってきます。
5年前に植えた時には子どもの背丈ほどだった樹も、今では二階吹き抜け窓から見えるほどに成長しました。
手の届かない場所の実りはヒヨドリ担当。
梅雨の前に、今年もせっせと手の届く範囲を日々収穫しました。
収穫した実は我が家の定番ソースに仕立て、水で割って冷たい飲み物にしたりヨーグルトにかけたり。
子どもたちのお気に入りは冷たい炭酸割り。
仕上げにレモンを絞ったり、時にミントを加えたりしてその日の気分で楽しんでいます。
甘酢っぱい味わいに初夏の訪れを感じます。
子どもたちのお気に入りは冷たい炭酸割り。
仕上げにレモンを絞ったり、時にミントを加えたりしてその日の気分で楽しんでいます。
甘酢っぱい味わいに初夏の訪れを感じます。
6月のグリーン
この季節はグリーンの実ものも清涼感があって素敵。
過日のブーケの名残り、ブルーベリーはアンティークの花器に生けて楽しんでいます。
玄関には山帰来(サンキライ)を。
秋の紅く色づいた山帰来も好きですが、今にも弾けそうな艶々とした緑色は今の時期ならではの魅力です。
くるりと丸めてリース風にして飾ることもありますが、緩やかなカーブ、ナチュラルな雰囲気が気に入ってそのまま白壁に飾ってみました。
秋の紅く色づいた山帰来も好きですが、今にも弾けそうな艶々とした緑色は今の時期ならではの魅力です。
くるりと丸めてリース風にして飾ることもありますが、緩やかなカーブ、ナチュラルな雰囲気が気に入ってそのまま白壁に飾ってみました。
ガラスに生ける初夏の花
少しでも涼やかに……とガラスの器が大活躍のシーズンです。
いくつかガラスを並べて初夏の小花たちを生けてみました。
色違いのカリフォルニアライラックにアストランティア、ビルベリー、ブルーベリーに白妙菊(ダスティーミラー)……
シルバーリーフが印象的な白妙菊ですが、この季節には黄色い可愛らしい花を咲かせてくれます。
一輪挿しのように首がすぼまったガラスの器は、実は近所の神社の御神酒の入っていた瓶。
子どもたちの御節句、七五三などの節目ごとのお参りの際に頂いてきたものです。
トレーにいくつか並べて飾ったり、他のガラスやそば猪口などの器とあわせてみたり。春先には、チューリップやアネモネなど、茎の伸びやかな花を一輪づつ生けて並べるのも楽しいものです。
いくつかを組み合わせて使うとアレンジにもリズムが生まれて、そんなところも気に入っています。
夏へ
庭で咲いたピンクのアナベル。
数年前小さな苗を地植えしたものですが、毎年花数を増やし、今年も優しく風に揺れています。
小さな花を、白い花器に生け和室へ飾りました。
気持ちよく青空が広がる日もありますが、まだまだ梅雨真っただ中。
夏至を迎え、暦の上では夏の始まり…とはいえ、気まぐれな空にもうしばらくお付き合いしなくてはなりません。
長いこと暮らしの記録のようなものをつけていますと、自分が季節ごと、毎年同じようなことをしていることに苦笑いしてしまうこともあります。
けれど、その年ならではの風景だったり、家族の様子だったり、想いだったりがそこにはあって、ふたたび巡ってきた新しい季節を嬉しく幸せに思い、そんな時間の流れに安堵したり、励まされたり。
思い返せば私自身、小さな頃から植物が好きで、暮らしの中にも自然に花や緑がありました。
季節ごとに花の種を蒔いたり球根を育てたり、近所のお姉さんと小さな花壇をお世話したり……
大人になり、花の世界に興味を持ったことも自然の流れだったような気がします。
子どもが生まれ、母になると、道端の花や緑にもより一層目がいくようになりました。
光や風を受けて季節の中でめいっぱい命を広げる植物たち。
そんな姿から知る、季節の移り変わりは豊かで贅沢なものだなぁとしみじみ思います。
あと一か月もすれば梅雨も明け今年もいよいよ夏本番です。
季節の恵みをありがたく受け取り、暮らし周りもそして身も心も夏支度をしたいと思います。
どうぞ元気に良い夏をお迎えください。
編集部より
花と器のフォトエッセイは今回のお話が最終回となります。
花毎のオープン時から長い間ご愛読いただきました皆さま、そして海のものとも山のものとも分からない花毎を信じて素敵な記事をご寄稿いただいたflowers&leaves+livesさん、本当にありがとうございました。
また花毎で出会える日を楽しみにしています!
季節ごとに花の種を蒔いたり球根を育てたり、近所のお姉さんと小さな花壇をお世話したり……
大人になり、花の世界に興味を持ったことも自然の流れだったような気がします。
子どもが生まれ、母になると、道端の花や緑にもより一層目がいくようになりました。
光や風を受けて季節の中でめいっぱい命を広げる植物たち。
そんな姿から知る、季節の移り変わりは豊かで贅沢なものだなぁとしみじみ思います。
あと一か月もすれば梅雨も明け今年もいよいよ夏本番です。
季節の恵みをありがたく受け取り、暮らし周りもそして身も心も夏支度をしたいと思います。
どうぞ元気に良い夏をお迎えください。
編集部より
花と器のフォトエッセイは今回のお話が最終回となります。
花毎のオープン時から長い間ご愛読いただきました皆さま、そして海のものとも山のものとも分からない花毎を信じて素敵な記事をご寄稿いただいたflowers&leaves+livesさん、本当にありがとうございました。
また花毎で出会える日を楽しみにしています!
flowers&leaves+lives
フラワーコーディネーター資格取得後、ホテルでのブライダルフラワー、自宅やギャラリーなどでのワークショップ主催を経て現在は暮らしの中で楽しむ花を提案しています。